「じゃあ、すごい人になればいいんじゃない?」 高校生の人生観を変えたシリコンバレー名言集2~沖縄発の次世代リーダー育成プログラム「Ryukyufrogs」(4)~
未来を担うビジネスリーダーを育成するプログラム「Ryukyufrogs(琉球フロッグス)」。9人のメンバーは、8月16~26日のシリコンバレーでの研修を終えました。彼らは今、3チームに分かれ、生み出したビジネスモデルの実現に向けて動き出しています。
シリコンバレーでは、弁護士、エンジニア、起業家らに会い、起業のヒントや生き方、リーダー論などを教えてもらう機会に恵まれました。
15歳から21歳までの若者たちは、現地でどんな言葉に刺激を受けたのでしょうか。それぞれが選んだ名言、彼らの気づきをまとめました。
名言集、第2弾です。
石嶺眞太郎(琉球大学2年、19歳)の心に刺さった名言
「シンプルな二択問題を解き続ける」
(日本人起業家、氏名掲載不可)
問題にぶち当たって解くことができない時は、シンプルな2択問題に変えて解いていこうと話していました。これは、お話をしていた起業家の方の人生の指針なんだと感じ、ものすごく洗練された自己を持っているかっこいい生き方だと思いました。
しかし、この言葉を実践するためには、自己の価値基準がよほど鋭利でないといけません。2択問題に変えたり、選択をしていく必要があるからです。非常に難しいことだけど、できる自分になりたいと思っています。自分の人生を磨くための研磨剤にしていきたいです。
國吉イチ(浦添工業高校3年、17歳)の心に刺さった名言
「最近失敗してますか?」
(WiL社CEO 伊佐山元氏)
失敗しているかの問いに、僕は答えられませんでした。
自分の能力以上のことに挑戦しないと失敗はありません。何度も何度も失敗するから成長して、成功していきます。しかし、できないことにチャレンジすることは難しいことです。
でも、この言葉を受けて、失敗したなら失敗したで、次の目標に動いていこうと思いました。のうのうとしているとスピードが遅くなります。白黒をはっきりつけながら、いいサービスを作っていきたいと思っています。
金城琉朱(美来工科高校1年、15歳)の心に刺さった名言
「やってみたらできた」
(上田学氏)
やってみたらできたと簡単に言っているように聞こえました。けれど、その言葉の裏には失敗や苦労を乗り越えたからできたということに気づきました。
私は失敗することに恐怖心がありました。でも、そういう心を捨てて、苦手な行動力を高める必要があります。行動することは怖いけれど、負けていられません。たくさんの人を巻き込みながら、何事にもチャレンジしていきたい。そして、すごい人、“変な人”になりたいです。
宇野山日子(小禄高校3年、18歳)の心に刺さった名言
「じゃあすごい人になればいいんじゃない?」
(SQUIRE PATTON BOGGS 吉田大弁護士)
話す力、伝える力を身につけたかったことや偏見や差別のない社会に変えていくためにRyukyufrogsに参加しました。
人権問題についてお話してくれた吉田弁護士に「社会問題に興味を持たない人にどうしたら興味を持ってもらえるのか」と質問したところ、「じゃあすごい人になればいいんじゃない?」という答えが返ってきました。
確かに、すごい人は、多くの人がその人を知っていて、耳を傾けます。差別のないフラットな世界にするためには、すごい人になることが必要だと気づきました。
この言葉で自分の考え方が大きく変わりました。くよくよ悩んでも仕方ない、すごい人になろうと決めました。
今は一人でも、誰かに尊敬される人間になりたいです。
若者たちは、シリコンバレーで活躍する起業家たちの言葉を自分の頭できちんとかみ砕き、解釈し、エネルギーに変えていました。抽象的な話は日がたつにつれて少なくなり、具体的な内容に変化。自信を持って話す姿は、非常に頼もしいものでした。
12月には、大勢の前で彼らは自身で生み出したサービスを発表します。さて、どんな内容になるのか。今から楽しみです。