年一回しか会えない遠恋なんてワラビー
年一回しか会えない遠恋なんてワラビー
日本全国津々浦々で笹の葉がサラサラする七夕が、那覇市久茂地のタイムスビルにも到来した。この日は那覇市の新設校、那覇小学校(兼浜みどり校長)の1、2年生の児童10人が、それぞれのかわいらしい願いを込めた短冊をロビーの笹に飾りつけに来たのだ。
ロビーの吹き抜け空間に垂れ下がった4色の吹き流しが、空調の風に吹かれ気持ちよさそうに揺れている。その下では元気あふれる児童らが、短冊を笹に結びつけていた。
そんな夢いっぱいの子どもたちと触れ合う機会を逃すまいと、われらがワラビーも、
「♪けーつーえーきー サーラサラー♪」
…誰かに吹きこまれたとみられる歌を歌いながらやってきた。
「みんなこんにちはー!ワラビーです!ワラビーのねがい事は『みんながささのように のびのびそだちますように』です!」
子どもたち「ワラビーありがとう!」
「こちらこそ、タイムスにあそびに来てくれてありがとう!」ワラビーも感謝、感激。「みんなにはしんぶんスクラップブックをプレゼントします!」。ボーナス日のサラリーマンのような大盤振る舞いだ。
タイムスビルロビーに設置された笹は色とりどり、約140枚の「夢」でデコレーションされた。
「…ってなにさわやかに終わらせようとしているのワラビー?」
「あ、村井せんぱい!」ワラビーが振り返った先にはいきものがかり・村井。「でも、なは小のこどもたちは、もうかえっちゃいましたよ」
「僕らは報道機関の一員なんだから、大事なことを読者へ伝えなきゃ」
「子どもたちの楽しい夢を紹介するんだよ!」
「そうか、それもそうですね!」
村井「まずはこの子。空手をやっているんだろうね」
ワラビー「せんせいってすごい。がんばってほしいです」
村井「空手道を究めるということは、『空手』という概念そのものになることかもしれないね」
村井「つぎはこの子の願い。女の子だね」
ワラビー「きょうだいがたくさんだと、たのしそうですね!」
村井「これは、ご両親に願ったほうがいいかもしれないね」
村井「最後はこの子。『だんだんへいわに』がいい味を出しているね」
ワラビー「おしゃれなゆめですね!」
村井「平和な暮らしのヒントはカフェレストランにあったんだね」
ひとしきりほほ笑ましい時間を過ごした村井とワラビー。村井がふとワラビーに尋ねた。
「ところでワラビー、自分のお願いの分は、何を書いたの?」
「あ、ワラビーは…」
みなさん、台風に気をつけて、よい七夕の夜を!
―ワラビー・村井