炭焼き色の世界が僕を誘うのさワラビー
炭焼き色の世界が僕を誘うのさワラビー
日中はまだまだ暖かい11月の沖縄。ワラビーといきものがかり・村井規儀は那覇市松山を訪れていた。
「村井せんぱい、のどがかわきました…もう歩きたくない…」残暑にあえぐカンガルー科・ワラビー。
「タイムス本社から3分しか歩いてないのに?」
「今日行くカフェはまだですか?」
「ここは…カフェじゃなくて高校です!」
「そう、那覇商業高校だよ。きょうは14日、15日にタイムスビルでオープンする那覇商カフェで、コーヒーフラペチーノを提供する2年2組に招かれたんだ」
「高校生のカフェですか?すごい!」おどろくワラビー。
「那覇商カフェ」は、県内の商業・農業・工業・水産業などの専門高校や特別支援学校の生徒が、日ごろの学習の成果を披露する「第18回高校生美ら産フェア」(14~15日、県立武道館など)のイベントの1つ。14日は11~16時、15日は10~15時の各時間帯で、メニューは沖縄そばと天ぷら、コーヒーフラペチーノというラインナップだ。カフェでは那覇商定時生によるオリジナルコーヒー豆「Gift」も販売されるという。
…あらためて考えると、カフェっぽいメニューはフラペチーノだけという事実には目をつぶろう。
「こんにちは、ワラビーだよ!」
「こんにちは!ワラビーの世話役、いきものがかりの村井です!」
「ワラビーだ!」「かわいい!」「めっちゃウケる!」 生徒に「出オチかよ」的な大歓迎を受けるワラビー。
一人の生徒が尋ねる。「ワラビー、今日はなんで那覇商に来たの?」
「ハイ!甘いかおりにさそわれてきました!」
「みなさん、この子はスイーツアニマルなんですよ」説明する村井。
「ハイ、ワラビーはタイムス生まれ、スイーツそだち…」
「ゆるいやつらはだいたい友達か!」
―ちなみに、2年2組はこのワラビーの訪問のために、授業時間を1時間提供してくれた。ふところ深すぎだろ2年2組。
「いつも校外で飲んでいるフラペチーノを、ボリュームがあって、なおかつ安くできるよう作りました」どうやら高校生のお財布事情から生み出された商品のようだ。「氷を入れて、ドロドロの食感がすごくて…」
「ドロドロ?…シャリシャリじゃなくて?」村井がフォローする。
「違いました、シャリシャリです!」儀間さんはすこし緊張しているらしい。「2組のみんなでああでもない、こうでもないと何十回も試行錯誤して作りました!ぜひ飲みに来てください!」
続いて、那覇商カフェの店員のコスチュームで登場してくれたのは、奥平丈士君。手には今回販売する「フラペッチ」を持っている。
「最初は学生向けにという考えで作ったんですが、作ってみたら誰にでも愛される商品になったので、みなさんで食べに来て下さい!」元気なアピールだ。
「ワラビーはいま食べたい…」食欲のままに生きる有袋類・ワラビー。
奥平君がやんわりと断る。「これはさっき作ったのだから、後でまた作ってあげるよワラビー。本当はもっときれいだから」
「…信じています!」 何だその信頼関係は。
「じゃあ村井せんぱい、こんどはワラビーが発表します!」
「え、いきなり何を言い出したのさワラビー」とまどう村井。
「ワラビーが考えた、カフェのスイーツです!」
ワラビーは、用意してきたらしいスケッチブックを取りだした。「みんな、こんなおかしを作ってみてね!」
「不安だなあ…」
ワラ「まずはワラビードーナツです!耳のぶんだけおトクです!」
村井「『自分大好き』か!」
「えー、耳がかわいい!」「普通においしそう!」 何と、生徒は悪くない反応を見せた。
ワラ「つづいて、アルプスの山『モンブラン』から名づけられたモンブランがライバルのスイーツです!」
村井「確かに栗がおいしい季節だけどさ…」
村井「何だよこの『山』つながり!あと、画力的にミノムシにしか見えないよ!」
ワラ「なにかしら甘いクリームを入れると、きっとおいしいです!」
村井「なにかしら考えろよワラビー!」
ワラ「えっと、あと、クロワッサンがはやっているので…」
ワラ「三日月の形のおもち、もちワッサンです!モチモチです!」
村井「…クロワッサンのサクサク、死んじゃったよ!」
ワラ「村井せんぱい、さいごはワラビーの願ぼうです…」
最後に、「フラペッチ」を飲ませてもらうことになったワラビーと村井。生徒たちは「出来たての美味しさを届けたい」と、張り切って調理を始める。
(まだかな、まだかな…) かたわらで、作業をじっと見守るワラビー。
(いま思い出したけど、ワラビーはのどがかわいている…) いやな予感がするぞ。
「…甘くてつめたくて、おいしいです!」 完成が待ち切れず、原材料のカフェオレを、そのまま飲みだしてしまった。
「こらワラビー!何でフラペチーノの前にカフェオレ飲んでるんだよ!カフェオレからのコーヒーっておかしいだろう?」村井がとがめる。
「大さかの人は、お好み焼きをおかずに、ごはんをたべます!」
「どんな言い訳だよ!とにかく、飲んじゃだめ!」
「えー」
…そんなこんなで5分後、ようやく「フラペッチ」にありついたワラビー。
「つめたくて、シャリシャリでおいしい!チョコレートのこい味がします!」
村井が続く。「うん。チョコシロップが味に奥行きとコクを出しているんだけど、アイスのさわやかさでくどさを感じず、美味しいね。キャラメルフレーバーは甘さ控えめで、キャラメルの風味があとを引くよね」
「高校生なのに、すごいです!」
「これは今週末の『那覇商カフェ』、オープンが待ちきれないねワラビー」
「…ハイ!」
14日からの「高校生美ら産フェア」でもおいしいものをいっぱい食べよう。そう胸に誓うワラビーであった―。
~おまけ~
那覇商にお邪魔したこの日は、タイムスの女性向けウェブマガジン「W」の編集長、里子も同行。「貴公子Tのスイーツ紀行」特別編として、那覇商2年2組のスイーツ貴公子、渡真利拓哉君とスイーツ談義をしました!
ワラビーブログでは一足先に、渡真利君の整った顔立ちと、ワラビーのゆるい顔立ちの対比をお楽しみください。
~ワラビーからお知らせ~
那覇商カフェ「フラペッチ」はチョコ、キャラメル各フレーバーが300円で楽しめます!
タイムスビルではほかにも南部農林高校食品加工科による手作り味噌や、ガトーショコラなど焼き菓子の販売(14日)、中部農林高校によるオクラ麺、ケーキなどの販売(15日)もあるよ!タイムスビル1階公開空地では15日12時半から、高校生バンドのライブで盛り上がろう!いずれも入場無料です!
ワラビーも14日午前中、フェア会場に登場する予定だよ!