SFを「すこし・ふしぎ」と言った偉人がいたんだワラビー
ふしぎ体験科学館 編
人の視覚など感覚を惑わせることで、科学の面白さを「体感」してもらう「ふしぎ体験科学館」(沖縄タイムス社主催)が3月20日から、豊見城市の沖縄アウトレットモールあしびなーで始まっている。5月6日まで。
4月のある日、ワラビーとワラビー担当いきものがかり・村井規儀も「科学館」を体験しにやってきた。
「さあ、ふしぎをリポートします!村井せんぱい、スーパーひとし君のじゅんびはいい…?」
「マッチョなアナが仕切る番組じゃないんだよ!だいいちクイズ出すほど科学の知識はあるのかいワラビー」
「ハッ!しまった!ワラビーにはクイズが出せるのか、出せないのか…ここでクエスチョンです!」
「どうでもいい自問自答してないで、さっさと行くよワラビー」 先を急ぐ村井。
「ハイ…」
さて、ちょうど春休み期間中ということもあり、会場は午前11時のオープンから親子連れであふれていた。率先して子どもたちを出迎えるワラビー。「みんなようこそ!ワラビーだよ!」
子どもたちからも歓声が上がる。「ワラビーだ!」「ワラビー大きい!いつも何を食べてるの?」「どうやってうごいているの?」
村井が答える。「きっとこの子の動力は『ふしぎ』だよ」 「動力」言うな。
村井「それぞれの図形の中心の丸は、どっちが大きく見えますか、だってさワラビー」
ワラ「右にきまってます!ワラビーの視力は1.5…」 普通だな。
村井「でもほら、この穴が開いた板で両方の丸を比べてみると…」
ワラ「ドキドキです!」
村井「ほら、丸の大きさは同じだったよワラビー!」
村井「周りを囲んでいる円の大きさから、脳が錯覚してしまうらしいよ」
ワラ「だまされました!」
次のコーナーで、ワラビーがすっとんきょうな声を上げた。「村井せんぱい見て見て!ほそいワラビーだよ!」
「おっ、やせて見えるよワラビー。ファットボディースリムだね」
喜々とする有袋類。「長いあいだ、『鏡もち』『鏡もち』と言われつづけたワラビーのホントのすがたを映す鏡に、ようやく出あえました!まほうの鏡です!」 白雪姫か。
「いろんな意味で『鏡よ鏡』だなあ…」 もの悲しさを覚える村井。
―しかし、次の鏡では絶句し、立ちすくむワラビー。「ハッ!………」
村井が声を掛ける。「どうしたのワラビー」
「このワラビーは、本当のワラビーじゃない…」
「『自分探し』始めちゃったよ!めんどくさいな!」
さらに、弦がないのに音が聞こえてくる不思議なハープもあった。「よく光る木のわくにしか見えない…ワクテカです!」 まぎらわしいな。
ワラビーもチャレンジ。何もない空間に、おっかなびっくり両手を入れ、動かしてみる。
「すごいねワラビー」拍手する村井。「ははあ、弦があるべき穴から光が伸びている。これをさえぎることで、音が出るわけか…」
「あたまでもひけるかな…」 ♪♫♫♬♬♪~♪♪♪~ 「ひけた!」
「バカ、頭でひくなよワラビー!」 村井が慌てて止めに入った。
※ワラビーがハープにチャレンジする様子は、こちらの動画でもお楽しみ下さい。
「ふう。いろいろ見てるとのどが渇いちゃうよね」カバンから飲み物を取り出す村井。「これこれ。QOO(クー)オレンジ味は欠かせないよね」 30男のマストアイテムがそれでいいのか。
「村井せんぱい、はやく次のてんじを見よう?」せかすワラビー。
「うん、ちょっと待ってワラビー。ゴク、ゴク……クーッ」 CMに律儀すぎるだろ。
(でも、おいしそうです!…ゴクリ) 思わずつばを飲みこむ有袋類。
ともあれ一匹と一人は、再び「科学館」へ戻った。
今回のメーンは「ブラックホール」。ひとたび足を踏み入れると、誰もがまともに立っていられなくなるという。
「じゃあワラビー、お先にどうぞ」
「やだな。僕はアクティブに怖がりなんだぞ!」 偉そうにビビる村井。
「ワラビーもこわがりです!」
「そうか……でも大丈夫。ワラビーの後ろから悪いものが来ないように、僕が見張っててあげる。だから先に行ってよ」
「ホント?じゃあ…分かりました!」 そろそろ人を疑うことを覚えた方がいいワラビー。ぽっかり口を開けた暗やみの中へ、おずおずと進みだした。
中はまさしく「異空間」。頭上から足元までを周回する光に、平衡感覚と方向感覚が等しく揺らいでいく。
三半規管に自信がありそうな有袋類・ワラビーも、必死に手すりをつかみながら歩みを進める。「これは…立ってられません!」
ついにバランスを崩すワラビー。その場に倒れ込んだ。「…あっ!」
どさり。という音に、後方の村井が反応した。「おいワラビー、大丈夫か?」
タッタッタ…。「わっ!!」 どさり。
「…村井せんぱい、大じょうぶ?」「…ワラビーも大丈夫かい?」
仲良くこけた2人。はうようにして、出口から姿を現したのであった。
ワラ「ワラビーのあたまが、ぐるぐる回ってました。さっ覚って、おそろしいです!」
村井「ドキドキするから、好きな人とデートで来ると『吊り橋効果』で両想いになれるかもね」 それも恋の錯覚なのだが。
会場を出たワラビーと村井。
「ブラックホールでまたまた喉がかわいちゃったよ…あれ、僕のクーオレンジが空だ!」
ワラビーのもとへ詰め寄る村井。「ワラビー、僕のクーオレンジ、勝手に飲まなかった?」
「えっ、だって村井せんぱい、さっき開けたばかりです…」
~ワラビー回想~
「ワラビーものどがかわいています!すこしだけならバレないにちがいない…」
~ワラビー回想終わり~
「え?じゃあワラビーが飲んだんじゃないの?」
「ち、ちがいます…飲んでないはずのジュースが空っぽになる…きっと、これがホントのふしぎ体けんです!」
「ふわっとした感じでごまかすなよ!飲んだの分かってるんだからなワラビー!」
「すいません村井せんぱい。ワラビーものどがかわいてました…」
「もう。早くそういやジュースを買ってあげるのに。このふしぎ動力め!」
「えー!」
とっさにウソをついてしまったことは反省するけど、動力源はみんなと同じだと訴えたいワラビーであった―。
~ワラビーからお知らせ~
「ふしぎ体験科学館」はゴールデンウイークの5月6日まで、豊見城市のあしびなー2階特設会場でやってます!平日は午前11時~午後7時、土日祝日は午前10時半~午後7時です!
入場料は3歳以下が無料、幼児200円、小中学生400円、高校生以上700円だよ!
10歳以下のお友だちは、保護者の人と一緒に来てね!
会場ではほかにも、ワラビーが尻もちをつくような恐怖体験が味わえたりー、
そんな、いろんなふしぎの謎を解きに来てね!たくさんの来場を待ってます!
問い合わせは098-869-5446、沖縄タイムスサービスセンターまで!