資本主義の大海も浅瀬からなんだワラビー(前編)
新生ワラビーグッズ開発スタート 編
4月某日、那覇市久茂地のタイムスビル。とあるフロアの一角にある倉庫。
その中では沖縄タイムス経営企画室主任、小林剛が腕組みをしていた。
経営戦略や新規事業の立案、組織改革などを主導する、企業の中枢とも言える経企室。30代の中堅社員ながら、その一翼を担う小林が、なぜこんな場所で備品とにらめっこしているのか。
小林はワラビーグッズを探していた。役員が参加する企業間の懇親ゴルフコンペの景品として、拠出が求められているのだ。
だが、そこにあったワラビーグッズは―
「缶バッジならおばぁタイムスの方がいいや」
―小林、そしてそのバックに控えている、ゴルフクラブを振り回す殿上人を満足させる代物ではなかった。
「あいつがもっと人気者になるために、少し骨を折ってやる必要があるな」。静かな倉庫内。小林は誰に言うでもなく、つぶやいた。
ところ変わって、11階編集局。飛び交う電話のベルと怒号。そんなフロア中心部の喧騒から逃れるように、片隅で静かにmacのモニターと向かい合う女性の姿があった。
「…よう、メグミ」
何となく「あいのり」風に登場した久茂地のラブリー絵師 デザイン部 具志堅恵
具志堅はこのブログのワラビー、いきものがかり・村井の各イラストを描いたほか、県産品応援プロジェクト「かなさうちなーむん」デザイン、最近は本の装丁まで手がけている若手ホープだ。
「どう、最近どう?」てんで実体のない会話から切りだす小林。
「実はメグミにお願いがあるんだよね。聞くだけ聞いて、できるならお願いも聞いて?」 グイグイだな。
「何ですか?」
「ワラビーグッズを、デザインしてみようか」
「ワラビーグッズ?」
「そう、Tシャツとか、バスタオルとか…。メグミのデザインには華があるんだよな。おれだって思わず、口元がほころんじゃうから」
「あ。でも…」何かを言いかける具志堅。
「まあ聞くんだ。ポップでキュートでクールジャパンなワラビーグッズを多数展開して、ワラビーのイメージ、引いては沖縄タイムスのコーポレート(企業)・イメージをアップするってのはどうだい。きっとやりがいあると思うよ」たたみかける小林。ついでにもうかるぞ、という言葉はあえて口に出さないでおく。
「うーん。違うんです、剛さん」モニターを見つめる具志堅。
自分だけじゃ「押し」が弱いか。小林は即座に「二の矢」を放とうとする。「ああ、分かった分かった。確かに『当事者』抜きじゃね。…ワラビー呼んでくるわ」
そう言うと小林は具志堅の言葉を待たず、経企室がある12階へと戻った。
タイムスビル12階。経営企画室―。
11階から戻ってきた小林。「あれ、ワラビーいないですね。きょう、社の主催事業とかありましたっけ?学芸部の村井さんと誰かをアテンドとか…」
経企室長の銘苅達夫が応じる。「いや、さっきまでいたよ。接客ブースの方で見かけたけどな」
「あ、行ってみますね。ありがとうございます」
12階接客ブース―。
―マッチ棒パズル中だった。
「この6本のマッチぼうで作った『夫』にマッチぼうを2本足すと、『女』になるそうです!」
「ハッ!…小林せんぱい!」 すっとんきょうな声を上げるワラビー。
「ワラビー行くぞ。うまい話だ」
「うまいはなし!…行きます!おかしかタンパクしつか…胃ぶくろがキュンとなります!」 なにそのときめき袋。
「違うけどそれはそれでいい。じゃあ降りるぞ」
ワラビーと小林は再び、具志堅のもとへ戻るのであった―。
「資本主義の大海も浅瀬からなんだワラビー」後編へ続く!
~ワラビーからお知らせ~
新生ワラビーグッズ第一弾「クリアファイルセット」は来週27日(月)、タイムスのネット通販、ギャラリーショップから発売予定です。新グッズの全ぼうが明らかになる後編も同時更新です!
あと、マッチ棒パズルの答えも後編で発表するよ!みんなで考えてね!
あぁ、ワラビー。待ってました~
ワラビーグッズやっと出るんだ~。ぬいぐるみとかマスコットもほしいな。
うりずん8号さん、待っててくれてありがとう!
完成したグッズは、1号さんから順ばんに手に入るようにします!
…ハッ!ワラビーは気づいたけど、8号さんは一言も「グッズ発ばいを
待ってた」とは言ってません!早とちりかも!
ごまこさん、コメントありがとう!
ワラビーも自分のぬいぐるみにかこまれてうっとりしたり、「分しんのじゅつ!」とか
言ってあそびたい…ナイスアイデアです!
ただ、小林せんぱいの表じょうが、どこかしら浮かないのが気になります。
ここまで書いて、小林せんぱいに「お前が心ぱいすることじゃない」って言われました…。
どんなグッズがほしいか、これからもリクエスト待ってます!
恵せんぱいが、形にしてくれるはずです!