ダイヤル110は正しく廻せよワラビー


 110番の日 編

 まだ正月気分も抜けない松の内、2016年1月7日の午後4時前。ワラビーは那覇市久茂地の路上を歩いていた。

 「横だん歩どうは手を上げて、すれちがう人とハイタッチのじゅんびを忘れずに…」 後半だれに吹き込まれたよ。DSC_1300

 この日はワラビーの友人で沖縄県警察のマスコット、シーサー君に呼び出されたのである。

「きっと警さつであまったおせちか、かがみもちにありつけるにちがいない…楽しみです!」食欲の向く方角へ進む有袋類。DSC_1313

 待ち合わせは沖縄県議会前。「つきました!」DSC_1342

 ほどなくしてシーサー君が現れ、声を掛けてきた。「ワラビー、明けましておめでとうサー」

 「あっ!シーサー君です!あけまおめでだよ!」 流行らなさそうなあいさつだな。DSC_1383

 「おめでとうサー。今日はにふぇーでーびる(ありがとう)ワラビー」

 「シーサー君、おなかをすかせてきたよ!今日はおせち?それともおもち?」

 「どっちでもないサー」

 「じゃあ、おせちもいいけどカレーもね?」DSC_1386

 「いったん食べ物から離れるサー」

 「いったんはなれて、いつもどってくるの?」 

 「戻らないサー。ワラビー、今日は僕と一緒に『110番の日』をPRしてほしいサー」

 「『110ばんの日』ですか!」

 

 そう、1月10日は「110番の日」。緊急通報用の電話番号「110番」だが、2014年の1年間で県警が受理した110番、約20万3000件のうち、約13%(2万6000件)がいたずらや無言電話、約38%(6万4000件)が緊急性のない電話だったという。

 110番の正しい役割を広く知ってもらおうと、県警はこの日、パレットくもじ前で啓発イベントを開催。ワラビーをはじめ、県内マスコミのゆるキャラが顔をそろえた。DSC_1447

  会場では司会が各キャラを順番に紹介。「沖縄タイムスのワラビーが来てくれました!」

 「こんにちは、ワラビーだよ!ここでひとこと…『110ばん かけるあなたは ピンチです』!」 何だその標語。DSC_1453

 

 あいさつした県警の大城正人生活安全部長は「110番の正しい利用が県民の生命や財産を守ることになる」と強調。DSC_1482

 その上で、相談や要望は警察安全相談窓口の「♯9110」番を活用するよう呼び掛けた。

 さらに、メイン標語「かけて安心 正しく使おう 110番」を考えた浦添小6年の糸満来君と、DSC_1462

 サブ標語「悩まずにかけて安心 ♯9110」を考えた屋我地中1年の新城航也君に、それぞれ賞状が贈られた。DSC_1471

 2人に拍手を送る有袋類。

 「ぴったりなことばです!きっと、ねてもさめても110ばんのことを意しきしているにちがいない…」 どんな学生だ。DSC_1474 

 表彰を終えると、ゆるキャラたちは啓発チラシ配りをお手伝い。

 「110ばんを、正しくつかってね!」DSC_1512

 「今すぐあぶないときは、110ばんするか、ワラビーに言ってね!」 「言ったところで…」感がひどいな。DSC_1517

 

 イベント音楽で盛り上げたのは、那覇中学校と上山中学校の吹奏楽部のみなさん。DSC_1393

  「ワラビーもタクトをふりたい!」 出たな。DSC_1552

 ご好意で1曲振らせてもらえることに。greeeenで「キセキ」。夕空の下、息の合った演奏が響く。 DSC_1563

 「みんな、いい音でてます!」

 しかし相変わらず、奏者の誰にも見られていない有袋類だった―。DSC_1567

 「楽しいです!」 ふびんだな。

 

 さらに会場で、「はじめまして」のキャラを見つけた有袋類。

 「ハッ!あれは……」DSC_1524

 ワラ「………」DSC_1526

 ワラ「………」DSC_1528

 ワラ「………」 五郎丸かよDSC_1537

 悪寒を感じたのか、NHK沖縄放送局のキャラクター、さぁたぁちゃんは慌てた声を上げた。「ワラビー、さぁたぁちゃんはラグビーボールじゃないよぉ!」

 「えっ…ちがうの?」けりかけてるし。

  「ちがうよぉ!サーターアンダギーから生まれたんだよぉ!」DSC_1533

 「それはそれで…ゴクリ」 思わずつばを飲み込んでしまう、いけない有袋類。

 自己紹介するさぁたぁちゃん。「アツアツの情報をお茶の間に届ける事が好きなんだぁ」

 「…ところでさぁたぁちゃんは、アンパンマン方式ですか?」 「方式」言うな

 「ちがうよぉ!」

 

 そんなこんなで、イベントも終盤。

 (110ばんの大切さを、ワラビーもアピールしたい……110ばんは1と0……ハッ!)何かを思いついた有袋類。DSC_1504

 「まるいと言えば、Qごろ~です!Qごろ~、ちょっときて!」

 「きゅ~ん!」DSC_1498

 琉球朝日放送のキャラクター、Qごろ~。このブログでは登場するたびワラビーにいじられる、けなげな存在だ。

 さらに、シーサー君にも声を掛けた。「シーサー君も、こっちにきてならんで!」

 「ワラビーはいつも、何を考えているか分からないサー」 県警の獅子も戸惑う。DSC_1495

 ―そして。

 「…できました!」満足げな有袋類。DSC_1492

 「この並びは何なのワラビー」

 「きゅ~ん?」

 「ワラビーが『』、シーサー君が『』、Qごろ~が『』です!」

チーム110番

チーム110番

 

 「なるほど!」シーサー君がうなずいた。「丸いQごろ~が『0』サー!。よく思いついたサー!」

 「きゅ~ん!」Qごろ~も仲間に入れてうれしそうだ。

 ワラビーが調子に乗って続けた。「正しくつかおう、110ばんです!」

 「緊急性のない相談は♯9110番でね!」シーサー君も念を押した。

 

 …いや、いいけど。いいんだけど、Qごろ~が「Q」なだけに、「11Q=119」番とも読めてまぎらわしいな。心の中でツッコむ、ワラビーブログスタッフであった―。

 

 ~ワラビーからあいさつ~

 「おそくなったけど、あけまおめでだよ!今年もよろしくね!」DSC_1337


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