常夏のファッションアイコンたれワラビー


ワラビー、HabuBoxとコラボする 編

 梅雨明けまぢか、夏への扉も開きかけていた6月15日、沖縄タイムスの広報担当・ワラビーは読谷村の海岸にほど近い建屋(たてや)にやってきた。DSC_0050

 「みどりに囲まれたおうちです!カッコいい!」はしゃぐワラビー。「こんなうちではリモコンとカブトムシをまちがえるので、注いが必ようです!」 そんな事故あるか

 敷地内に足を踏み入れる有袋類を、緑のアーチが出迎えた。「わあー」DSC_0056

 「…ハッ!なぜか、このみどりの袋はかくしたほうがいい気がします!」 そうね。DSC_0058

 

  ―短い坂を上ると、人や機械のさざめきが聞こえてきたので、そちらへ足を向けた。

 「こっちがにぎやかです…産ぎょうまつりかな?」 限定か。DSC_0069

 「こんにちは、ワラビーだよ…わあー!」眠たげな眼を丸くした有袋類。DSC_0074

 そこには広々とした作業空間があり、10数人の職員がそれぞれの持ち場で、Tシャツ製造に汗を流していた。DSC_0082

 「Tシャツがいっぱいです!」
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  ―そう、ここは沖縄Tシャツのパイオニア、HabuBoxの商品を製造するシルクスクリーン工房。

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国際通りにあるHabuBox那覇店

 説明は蛇足のような気もするが(ハブだけに)、HabuBoxは沖縄が誇る衣類ブランド。

 ゴーヤーやシーサー、三線(サンシン)、オリオンビールなど、沖縄を象徴するアイコンを用いた、洗練されたデザインのTシャツを製造・販売。ウチナーンチュやウチナー愛あふれた観光客のハートをつかんだ上に、身もつつんでくれるTシャツたちなのだ。

 近年は沖縄発のクールビズとして「ぽろゆし」を提唱。ポロシャツなので洗濯後も乾きやすく、しかもアイロンいらずとあって、多くの地元ビジネスマンに支持されている。

 

 さて、そんなTシャツやぽろゆしを製造する同工房で、忙しいなかワラビーを迎えてくれたのは責任者の仲間文浩さん。視線は作業する手もとを追っている。DSC_0249

 「こんにちはワラビー。ごめんね、ここ、神経使うとこだから。ちょっとでもずれてセットすると、この先のプリント位置が全部ずれていくんだよ」

 「大丈夫です!仲間さんは山おとこのようなりっぱなおヒゲだけど、ここは読谷なので、むしろ谷おとこにちがいない…」 何言ってんだ。

 

 そこで何かに気付いた有袋類。「…ハッ!ひょっとしてこのポロシャツたちは…!?」DSC_0094

 仲間さんが作業の手を休めずに答える。「うん。沖縄タイムスさんからの注文を受けて作っている『ワラビーぽろゆし』だね」DSC_0092

 「ワラビーのぽろゆし!かわいい!」 出たなナルシスティック・アニマル。DSC_0099

 

 ―それではここで、同工房のTシャツやポロシャツ製造の手順を紹介しよう。

 ①無地のポロシャツやTシャツが大きな手動半自動機(通称プリント機)にセットされるDSC_0121

 ②型紙を乗せてインクを塗りこむDSC_0123

 仲間「インクを塗りこむのはこのスキージという道具です」DSC_0304

 仲間「デザインの大きさや色、作業する人によってスキージの大きさや硬さも変わるし、何回塗るかも変わってきます」DSC_0123

 スキージを同方向に数回動かすと―。DSC_0125

 ―塗れた!DSC_0126

 

 ③ヒーターで乾かしたのち、DSC_0127

 型紙を変えてインクを上塗りする。DSC_0156

 これを色が変わるたびにくり返すのだ。DSC_0154

 ④最後に、作業場の中央でどんと存在感を放っているヒーターの、400度の熱風で乾かして完成だ。DSC_0135

 ワラ「たのしい…!ワラビーはこの、うごく床の半分を使って、スルメイカを焼こう…」 とんだコラボだなDSC_0145 

 仲間さんの好意で、ワラビーもスキージによる色塗りを体験させてもらった。

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 「ワラビーがポロシャツにたましいをこめる…!」張り切って手を動かす有袋類。DSC_0281

 だが、仲間さんから指摘が。「スキージは同じ方向に動かさないと、インクがぼやけちゃうよワラビー」DSC_0266

 「えっ…あっ、ホントです!」DSC_0300

 「でもこれはこれで、残ぞうみたいでカッコいい…!」 ポジティブかDSC_0294

 

 こうして、沖縄タイムスが発注した「ぽろゆし」80枚のプリントが順調に進む中―。

 「仲間さん、仲間さん」ワラビーが呼び掛けた。「この型がみもいいけど、ワラビーはこっちもいいと思います!」DSC_0159

 「…ね?」調子に乗って、「ワラビーシルエット」を持ち出してきた有袋類。DSC_0164

 「ダメだよワラビー。発注されたもの以外はプリントできない。お金だって余分にかかるんだから」拒否する仲間さん。DSC_0165

 「じゃあ、じゃあ…」再び何かを取り出した有袋類。「ワラビーが好きな、だまし絵の型がみは…!?」DSC_0169

 「…グラスにも恋人にも見えるやつ!ていうか意味分かんないし、ぽろゆしと関係ないでしょワラビー」仲間さんの口調もとがってきた。

 ワラ「…………」DSC_0187

 仲間「いや、それあえてでかくする!?ていうかいい加減にしてワラビー。作業進まないから!」 怒られた

 「キャッ!谷おと……仲間さんごめんなさい!」 おい。DSC_0195

 

  …ともあれ、なんだかんだ完成した「ワラビーぽろゆし」がこちら!

 「かわいくできました!」DSC_0309

 前面をよく見ると、県花デイゴの中で、かくれんぼする有袋類。DSC_0330

 さらに、バックプリントにあしらわれた葉っぱがさりげなく「OKINAWA TIMES」のデザイン。タイムス関係者にとってうれしい遊び心だ。DSC_0335

 最後に仲間さんは―。

 「商品がどんどん仕上がっていく…自分たちが作っていることを実感できるのがこの仕事の楽しさだよワラビー。みんなに着てもらえるのがうれしいね」

 「カッコいい!仲間さんありがとう!」DSC_0259

  やはり、ピンだとどうしても暴走しがちな有袋類。そろそろ「お目付け役」の登場を望むワラビーブログスタッフであった―。

 

 ~ワラビーより御礼~

 工房のみなさん、そしてHabuBoxを運営する(株)プロジェクト・コアのスタッフのみなさん、素敵な「ワラビーぽろゆし」の仕上がりと、ブログ撮影へのご協力、ありがとうございました!タイムス社員&販売店一同、「愛着」にします!

「暑い中、お疲れさまです!」

「暑い中、お疲れさまです!」

 

 ~おことわり~

 今回の「ぽろゆし」の、一般向け販売予定はありません。

 

 ~おまけ・今回のボツネタ~

 「JISマークマンだよ!」DSC_0184

 


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