ワラビーって外国人にウケるんだろうかワラビー(前編)


 目指せ「SEKAI NO KAWAII」 編

 ~2016年7月1日、みなさまのおかげでワラビーブログも2周年を迎えました。ワラビーを支え、そして振り回されているブログスタッフ一同、感謝申し上げます。いつもお読みいただき、ありがとうございます!

  

 …さて、3年目。

 本ブログの「挙動に不安・でも不動の主役」、久茂地の有袋類・ワラビー。サードシーズンの記念すべき初回である今回は、那覇市安謝(あじゃ)にある那覇新港ふ頭を訪れていた。DSC_0402

  雨と時折のつよい風―。潮の香りを断続的に感じる。

 「大きなキリンさんが、ならんで海を見ています!きっとあの方がくに、アフリカがあるにちがいない…」DSC_0373

 50トンのコンテナ貨物を積み降ろしできる、高さ60メートル超の巨大なガントリークレーンが4基そびえる。那覇新港を含む那覇港の貨物取扱量は年間約1000万トン、うち約1割が外国貿易の貨物。さらに、そのほとんどがこの新港ふ頭で取り扱われているのだ。

 しかし、今回のテーマは近年、那覇港で一躍脚光を浴びている存在である。

 ガントリークレーンから視線を後ろへ転じたワラビーの、眠たげな眼に飛び込んできた巨大な建造物、それは―。

 

 

 「すごい!タイムスビルより、きょ大な船です!」 海面からの高さ約50メートル。まさに仰天する有袋類。

世界最大級のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」

世界最大級のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」

 

 

 ―そう、大型クルーズ船だ。

 沖縄県を訪れる外国人観光客は年々増加の一途をたどっている。県によると、2015年の外国人観光客は初めて100万人を突破し、150万1200人。前年から60万7700人の大幅増(168%)となった。

直線距離で2キロ離れたタイムスビルからも見える

直線距離で2キロ離れたタイムスビルからも見える存在感

 

 中国本土からが前年の2・6倍となり、韓国が1・9倍と続いた。沖縄を含め日本旅行の人気が高まっていることを背景に、クルーズ船の寄港回数が増えていることは、外国人観光客増加の主な理由の一つだ。

  ことし2月9日現在、17年の那覇港への寄港数は貨物バース利用での申し込みを含め約190件。15年の寄港数は115件で、16年は176回を予定している。

「海の上をうごくホテルです!」

「海の上をうごくホテルです!」

  そんな寄港が集中する那覇港は「イナバ物置に101人」的なクルーズ船の飽和状態。寄港申し込みを断る件数も年々増えているのだ。

  大型クルーズ船は観光立県沖縄にとって、海外からのお客様を大量に運んできて経済効果をもたらす、言わば「宝の船」。

2090の客室数を誇る

2090の客室数を誇る

  この「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」は米国ロイヤル・カリビアン・インターナショナル社が運航し、上海から数千人規模の乗客を那覇へ運んだのち、再び上海へ帰港する。沖縄総合事務局によると、昨年8月に那覇に寄港した同船の経済効果は1寄港当たり6億3500万円、県内での1人当たり平均消費額で13万8000円に上がったという。

 「ワラビーも、船でたくさんの国へ行ってみたい…そう、コンパスの向くほうにです!」 それじゃ北しか選べないぞDSC_0389

 

  ―やがて、何かを思いついたらしい有袋類。「いつか船でよその国へ行く時のために、船の大きさを体で知っておきます!」

 にわかに走り出した。「行くよ!」DSC_0405

 「ハア、ハア…」DSC_0409

 ちなみにクァンタム・オブ・ザ・シーズの全長は348メートルあるが―。

 「ハア、ハア…」DSC_0437 

 「ハア、ハア…つかれました!よく考えると、よその国へ行くことと、船の大きさは、関けい、ありません!ハア、ハア…」 船の大きさに加え、徒労感も知った有袋類。

DSC_0454

 すると、どこからか視線を感じたワラビー。DSC_0433

 船員のみなさんが興味を示しているようなので、船へ近づいていった。DSC_0431

 「ハロー、ワラビーだよ!」それじゃ例の子猫だ。「SEKAI NO KAWAIIを目ざします!」

 船員の女性が注意した。「(英語)その柵の中から入っちゃだめよ。許可が必要だからDSC_0470

 すると、「世界のお調子者」的にノリがいい男性船員が、ワラビーの所まで出てきてくれた。DSC_0456

 「(英)君は何て言うジャパニメーションだい?」

 「ワラビーだよ!KAWAII?」DSC_0459

 「(英)ハハハ。僕の持ちネタを見せてあげようか?」 にわかにPSY(サイ)化する、「世界のお調子者」。DSC_0467

 「あっ!カンナムスタイルの人です!」喜ぶ有袋類。 

 とりあえずありがとう、「世界のお調子者」

 

 このような巨大クルーズ船や空路で運ばれ、毎日数千人規模で来県している外国人観光客―。日本独自の文化「ゆるキャラ」の端くれをになうワラビーは、果たして外国人にも「KAWAII!」と認識してもらえるのだろうか?

那覇市・国際通り

那覇市・国際通り

  ことし3月実施のワラビーブログ記事タイトル募集企画の最優秀賞に輝いた、那覇市の匿名希望さんの作品「ワラビーって外国人にウケるんだろうかワラビー」。

 ブログ2周年の節目にふさわしい企画として、今回記事化させてもらうことにした。

 その舞台となるのは、国内外から多数の観光客が訪れる沖縄観光の「顔」であり、戦後復興の象徴でもある「奇跡の1マイル」、那覇市の国際通り―。

 

 「里子せんぱい、よろしくおねがいします!」

 「雨がだるいよね~でも頑張ろうねワラビー」DSC_0700

 

 次回「ワラビーって外国人にウケるんだろうかワラビー(中編)」へ続く!あす2日(土)更新予定です!

 


  1. としちゃん より:

    めんそーれ!ワラビーちゃん!
    雨のなかお仕事お疲れちゃん♪

    那覇空港に到着した飛行機の中から、巨大なクルーズ船が出航していくのがよーく見えたけど、その船だったのかな?すごく大きくて少々ビックリしました!

    今回の旅行でもワラビーちゃんに会えなくて残念!
    また会う日まで(*^ω^)ノ

  2. どすこ~い より:

    三年目突入おめでとう~✨
    ワラビー、ガンバレ~✨

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